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冴えない彼女の育てかた♭ 第7話  「リベンジまみれの新企画」感想・考察 だからこうして、冴えない彼女の育てかた

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冴えない彼女の育てかた♭#7 リベンジまみれの新企画

前話記事はこちら

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――感想から始めます。

なんの変哲もない日常だけど、彼ら彼女らを取り巻く状況はとっても変わってしまった。

冴えカノ7話放送されました。

良いです。とても良い。おめでとう英梨々。そしてお待たせしました全国いや全世界の澤村英梨々ファンの皆さん。デレモードであります。楽しそうに通話して、バレンタインチョコあげて……腕組んで二人歩く。ヒロイン澤村英梨々はいま絶好調です。

さて冬コミから2か月過ぎた2月という季節。ゲーム制作という大きな目標を達成し、物語も完結かと思うかもしれませんが、この物語はまだまだ続きますのでご安心を。

大きな目標を達成できたのは確かで、7話はひとつ落ち着いた回になっています。あらためて安芸倫也を中心とした世界を、もう一度見直すといった感じですね。そこで分かってくるものが沢山あります。そこを注目したい。

キャラ各に見ていきましょう。変化が良くわかりますよ。

【caution!】感想・考察記事です。ネタバレが含まれます。なお本記事はアニメ準拠につき、アニメより先の原作部分のネタバレはしない方向です。筆者のミスにより悪意無きネタバレが発生してしまう可能性もあります。ご容赦ください。

澤村英梨々

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冴えない彼女の育てかた♭#7 リベンジまみれの新企画

英梨々ファンのあなた。一緒に踊りましょう。

まさかこんなデレるとは思ってもみなかった(友人談)。とのことで澤村英梨々の変化が一番わかりやすい。

8年ぶりの仲直りを果たしたことで、澤村英梨々は安芸倫也の隣にいることが出来るようになった。彼女のモチベーションであった、あの頃に戻りたい。そして彼の一番になる。その想いが報われました。

今回はその余波。ものすごい高さの波です。メインヒロイン澤村英梨々はここにあり!

――不安に目を背けてはいけない。

英梨々好きのあなた。7話の英梨々を見て絶好調な気分になりきれていますか? 出来ませんよね。不安が残っていますよね。さらなる不安も増えてますね。

目を背けてはいけません。(ただでさえヒロイン人気が低めな英梨々です泣)。

まずはスランプのこと。今年に入ってまだ一枚も絵を描けていない。そしてその状況を甘えてしまっていること。なにか必死になる理由もなく、倫也の強要もない。優しい世界はときに、怠慢になり得ます。

そして、メインヒロイン加藤恵の存在。

僕とあなたは目を背けてはいけない。いかに英梨々が好きであろうがこの物語は続いていく。残念なことに物語はまだ終わっていない。最後まで見届けなければならない。

それでも、今この瞬間。彼女の輝きをちゃんと目に焼き付けよう。

おめでとう。そして頑張れ。

霞ヶ丘詩羽

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冴えない彼女の育てかた♭#7 リベンジまみれの新企画

詩羽先輩が好きなあなた。お久しぶりです。

英梨々ファンと詩羽ファン。これは相互関係にあります。仲良くしましょう。英梨々の幸せは詩羽の幸せでもあります?違いますね。

さて彼女については、なかなか満足できる考察を述べたので思い残すことはありません。それは今までの彼女についてです。

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生まれ変わりました。新しい彼女を手に入れたのです。卒業もすぐそこです。その言葉の端々から「さよなら」の意味が聞こえてきます。

それでも願いも口にしています。

「もう一度、柏木エリの絵でcherry blessingを超える作品を作ってみたい」

僕とあなたは仲良くするべきです。安心してください。まだ物語は続いていきます。辛さもいっしょに引き連れて。

波島伊織

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冴えない彼女の育てかた♭#7 リベンジまみれの新企画

伊織が好きなあなた。

ハーレムアニメに他の男が出てくるとはけしからん!とは思わない、そこのあなた。喜びを分かち合いましょう。

てっきり彼の尺は削られかねない立場であるのですが、やはりこのアニメは分かっている。波島伊織の存在はとっても重要なんです。美智留や妹である出海よりも、彼が尺を取るのはまったくもってその通りなのですね。

物語の転機には大抵彼が関わっています。狂言回しという存在ですね。今回も大切なことをなんだか言っていた。cherry blessingの売り上げが5000万以上はある、とか。

この調子だとこれからも順調に彼の出番は用意されているので、ともに喜びましょう。

安芸倫也

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冴えない彼女の育てかた♭#7 リベンジまみれの新企画

安芸倫也が好きなあなた。果たしているのでしょうか。お待たせしました。

ここから本題に入っていきます。

どうして安芸倫也はゲームを作る衝動に駆られたのでしょう。やっとここに焦点を当てる日が来ました。

初めに結論を。

* 「憧れ」と「取り戻す」です。
* 運命の出会いはきっかけに過ぎない

憧れ

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冴えない彼女の育てかた#1 間違いだらけのプロローグ

第一期、俺たちが作る最強ギャルゲー企画書。それを「あんた最初から考え方が歪んでるのよ」で握りつぶし捨てたあの頃。懐かしいですね。

幼いころの約束を盾にして、果敢にお願いを通していた。茶化してしまう時もあったが、それでも必死だった。

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冴えない彼女の育てかた#1 間違いだらけのプロローグ

企画書を握り潰したのは詩羽先輩も同じでした。「あなたの思い付きの創作ごっこになんか付き合ってられない」と英梨々よりも厳しく切り捨てました。

どうして安芸倫也はゲームを作る衝動に駆られたのでしょう。

桜舞い散る坂で加藤恵に出会ったから。――本当にそうでしょうか?

違います、それはきっかけでしかありません。

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冴えない彼女の育てかた#1 間違いだらけのプロローグ

「思いつきなんかじゃない! ずっと作りたかったんだ。俺の憧れのクリエイター達にほんの少しでも近づきたいと思ってたんだよ」

「憧れ」です。英梨々と詩羽。彼女らに憧れたんです。

漫画好きな子が漫画家を目指すように、テレビに映っている役者に心奪われ、役者を志す者のように。物語に救われてきた僕だって死ぬまでには物語を紡ぐ作家になりたいと思っている。「何かに憧れて、自分もなりたい」この気持ちは誰だってある。

クリエイターと消費者の立場の違いをよく分かっていた。倫也がどんなに作品を好きで、熱く布教して売り上げに貢献したとしても(詩羽先輩の恋メトが例)創作者と消費者にはおおきな隔たりがある。

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冴えない彼女の育てかた #6 二人の夜の選択肢

倫也はこれをよく理解していた。だって霞ヶ丘詩羽を拒否した彼なのだから。

取り戻す

憧れだけではありません。もう一つ大きな要因があります。しかもそれはこの物語の大テーマなるもの。これを意識するだけで冴えカノはずっと分かりやすくなる。僕が受け取った冴えカノの物語テーマです。*1

それは「取り戻す」です。

  • 一年前:詩羽との日々
  • 八年前:英梨々との日々

“あの頃"をもう一度取り戻したい。今ならよくわかりますね。

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冴えない彼女の育てかた #6 二人の夜の選択肢

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冴えない彼女の育てかた #8 当て馬トラウマ回想モード

どちらにもオタク文化が関わっている。作品を通じての交流がそこにあった。

そして彼はいつも、消費者だった。

やがて英梨々は描き手に回り、詩羽は初めからクリエイターだった。彼はそれに理解者という立場を使って近くにいたけど、またオタク文化が原因で疎遠になってしまう。

なら取り戻すのも"オタク的"でないといけない。

こうして、話は始まりにたどり着く。

ある春の日、俺は運命と出会った

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冴えない彼女の育てかた#1 間違いだらけのプロローグ

この物語プロローグ。

このあとどんな物語になろうとも結局はここに戻ってくる。象徴とはそういうものです。

だから運命なのです。

二人との日々を失い、いつまでも消費者であり続ける安芸倫也。アニメのBlu-rayのために新聞配達に勤しむその瞬間に。 運命と出会う。

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冴えない彼女の育てかた#1 間違いだらけのプロローグ

こうして安芸倫也“都合”を手に入れました。

英梨々と詩羽みたいなクリエイターになりたいから。

そしてまたあの頃みたいに戻りたいから。

桜の坂で出会った少女を、自分の都合に利用しました。

これが運命のはじまりです。

運命のはじまり

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冴えない彼女の育てかた#1 間違いだらけのプロローグ

一体なにをもって運命とするか。

そんなもの後付けです。そういえばあれは運命的だったなあ。と思い返して気付くものです。

あの桜の坂で出会った白いベレーの女の子。それだけでは運命と言えないです。この出会いだけではblessing softwareは生まれません。

では、どこで運命とするか。タイトルを思い返してください。

冴えない彼女の育てかた

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冴えない彼女の育てかた#1 間違いだらけのプロローグ

「えっと加納恵だっけ」
「加藤だよ」

ある春の日、俺は運命と出会った。けどそれはどうやら紛うことなき勘違いだった。

彼が言うに"運命の出会い"は勘違いでした。

あの坂で出会った女性がどんな人間であるかなんて、どうでも良かったのです。それなのに、安芸倫也はそんな「白いベレーの女性」に二次元的「ヒロイン像」を求めていた。

加藤恵と出会わなければ、あの運命の出会いは、心象風景として心の中で生き続ける。思い出のままで済んだのですが。

幻想の彼女が、冴えない彼女だと知った瞬間に運命が始まったのです。

ほんとに全て彼の勝手でした。

都合の良い女の子

言ってしまえば、安芸倫也にとって加藤恵は都合の良い存在だったのです。

キモいオタク=キモオタ主人公を理解はできずとも、否定だったり拒否はしない。寛容な彼女。ストレスフリーな彼女でした。

どこにでも居るようなモブだと散々に言われてきましたが、こんな女の子いないんです。加藤恵ってとても異常な存在なんです。

彼の周りにいる女の子たちは、みんなちょっと特殊。「みんなめんどくさい女の子ばっかりです」キャラとしての記号がベッタベタなキャラ造形がされてる故に加藤恵の異常性が、普通とみなされる

こんな気安い、安心できるフラットさが売りの女の子。

冴えない彼女=めんどくさくない彼女ということでした。

どこまでも都合の良い加藤恵であるはずでした……?

冴えない彼女の育てかた

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冴えない彼女の育てかた♭#7 リベンジまみれの新企画

冬コミの件で見せた“許さないという悪意"。

6話記事で書いた「安芸倫也はなにより英梨々が大切」だということ。彼のそんな行動にはじめて、加藤は反発した。

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それから2か月。機械的な会話と明らかな拒絶。登校も下校もギリギリの時間に滑り込んでくるつけ入るスキの無さ。

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冴えない彼女の育てかた♭#7 リベンジまみれの新企画

その拒絶の中、自分たちのゲームcherry blessingをプレイすることでやっと、加藤恵の変化に気が付きます。

そして加藤をないがしろにしていた事にも気づき、一人涙を流し謝る。

こうして彼は「あの日の契約」を思い出し、再確認したのでした。

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冴えない彼女の育てかた#1 間違いだらけのプロローグ

「私を誰もが羨むような幸せなヒロインにしてね」

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冴えない彼女の育てかた#1 間違いだらけのプロローグ

「ああ約束する。お前を胸がキュンキュンするメインヒロインにしてやる!」

この物語の大テーマは取り戻すだと述べました。まったくその通りです。

加藤恵を幸せなヒロインにできていなかった。そのリベンジです。

運命の出会いは、倫也にとって都合の良い口実だったけど、それから出会った加藤恵との日々は嘘偽りないものだった。

あのとき胸に抱いた運命の予感は嘘じゃない。

離れて行ってしまった彼女とまたゲームを作る。

加藤恵との運命の出会いを物語にする。

だから。

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冴えない彼女の育てかた♭#7 リベンジまみれの新企画

それでは恵スペシャル8話をおまちください。

*1:テーマというものは4階層くらいあるのですが、これは2階層ほどですね。まだまだ物語に準拠してる段階です